【キャビネットTC073】御主人が紡いだキャビネット…
吹く風にも春の気配が感じられるようになりました。
この度、受け継がれた方からの嬉しいお便りが届きました。
今回も昨年家一軒分をお譲りいただいた家具の一点。
譲って下さった方は、アビターレショップオープン当時から御自宅を
ショールームのようにマルケッティ家具で揃えて下さったお客様です。
コーディネートはプロ並みの腕前で、インテリ専門誌の表紙に掲載された事もありました。
どの家具も丁寧に大切に御愛用下さっていましたので、
受け継がれたお客様はその綺麗さに驚きとお喜びのお声を上げています。


受け継いで下さった方
アビターレループでのリユース家具の引き合わせ、マッチングにはいつもドラマがあります。
一点物の家具だからこそご縁があり受け継がれていく…この目で見届ける幸せは
私達の橋渡しでの醍醐味でもあります。
奥様からは昨年末に予告段階でのお問合わせがあり…
その後、とても残念なことに御主人様がご逝去され祭壇の家具として受け継がれたのです。
四十九日の法要も終わりすぐにお送りいただいたキャビネットの御様子。


奇跡的に元々あったミラーの位置も変えず、壁に合わせてオーダーした家具のようです。
仏壇には抵抗があり、御夫婦でファンでいてくださったアビターレの家具で
祭壇にされたことをとてもお喜びいただきました。御主人様が引き合わせてくれたとのお言葉も。
奥様がアビターレでお揃えいただいたインテリア小物も飾り、
温かなお人柄の御夫婦の雰囲気が伝わってきましてとても祭壇には見えません。
ただ笑顔の御主人様の御写真がそこにいらっしゃるようで涙がこぼれました。
こちらのお客様は、関連会社の山新(ホームセンター・当時一部家具を展示)で
マルケッティ家具に魅了されアビターレショップに御来店いただきました。二十年も前のお話です。
このミラーは二十年前山新で御購入されました。そこから御夫婦でのインテリア計画が始まります。
2010年に初来店で閉店までの十年における家具や小物のコレクションをお見せしたいと思います。


キャビネットの横には壁面収納。マルケッティならではのセミオーダー家具でした。
リフォームをされるタイミングで、元々あった左の収納棚はそのままで、
両扉の右部分は開かずのままで幅を大きめにされたいとのこだわりがあり、
壁面収納の収まりを念入りに1㎝単位でお打合せしました。
方眼紙に御希望のプランも書いてくださる程熱心な御主人様でした。
いつも奥様の御希望を形にできるようにと…とてもお優しいお人柄でした。
ピッタリ納めた時には全員で拍手した良い思い出も。


御夫婦の趣味のコレクションがガラスキャビネットにぎっしり。
一つ一つ手に取りたくなりますね。
アビターレで扱っていたイタリアピューターやムラノガラス、写真立てなどなど
ディスプレイも楽しんでくださっている御様子が伝わります。
アビターレショップが懐かしくなりました!

こちらのリビングダイニングルームが御夫婦仲良くインテリア計画されたお部屋です。
イタリア・マルケッティ家具の温かみが感じられ、なんと居心地の良いお部屋でしょうか。
御家族団欒のお声が聞こえてきそうです。
閉店までの10年間季節が移りゆく度にショールームへお越しいただきました。
ショップが閉店した時にはとても残念がってくださり、
いつまでも御夫婦お二人で見守ってくださっていた事も覚えています。
今回、御写真掲載を御遠慮した方がとも思い、御相談致しましたが快く是非とのことで
ブログを今回書かせてもらいました。
おこがましいですが、私も接客した思い出をブログに残せれば…
また御夫婦の素敵な思い出が形になりましたらこんなに嬉しいことはありません。
感謝の気持ちでいっぱいです。そして、これからもどうぞ宜しくお願い致します。
改めて御主人様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。