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2024-05-31

マッチング

【コンソールテーブルFG137】
十八代守られた庭園邸宅とピアノレッスン棟・㊗御母様百寿!
譲りたい方からリクエストされていた方へ
今回のイタリア・マルケッティ社コンソールテーブルFG137は、
リクエストをされていた方 へのマッチングとなりました。
なかなかお応えができずにおりましたが
実はショップ時代より気になられていたモデルで、長年の夢がこの度叶いました!

*リクエストされているお客様は数多くいらっしゃいます(リクエストされた家具一覧)。
引続きお譲りいただくお客様にも御協力を宜しくお願い申し上げます。

二重の天板が倍の大きさに広がり大きなテーブルとしても使えるコンソール。
脚のデザインも魅力的でマルケッティの人気モデルです。
譲って下さった方はアビターレショップ・オープン当初のお客様で、他にも
マルケッティの家具をいくつもご愛用頂いています。
お嬢様が特に愛着がおありだったという事ですが、この度
『使われていない状態もかわいそうなので』という温かいお言葉を頂き、
またリクエストされた家具だった事もありお譲り頂きました。

受け継がれた方
受け継がれた方は長年ピアノの先生をなさっている方です。
老若男女、親子二代にわたっての生徒さんもいらっしゃるとの事。
コンソールテーブルは敷地内に立つピアノレッスン棟に御納品させて頂きました。
生徒さん方も早速素敵と喜んで下さっているようです。

アビターレショップ時代からのお付き合いで、家具もいろいろとご愛用頂いています。
私共も念願かなって、この度御納品時に初めて訪問させて頂きました。

母屋と庭園
お客様宅は都内とは思えない程お広い庭園のある和建築のお宅でした。
一八代続く御家柄と聞いて驚いたり納得したり…
まず最初にお通し頂いたのは、見事な庭園を望むお座敷です。
障子を開けるとコーナーまでガラス張りになった開放感のある広縁のスペースが広がります。

そしてマルケッティの象嵌の美しいダイニングセット。アビターレループ誕生前、
ショップ閉店時に最初のリユース家具としてご紹介したものをサロン風にお使いです。

窓が大きく庭園の中にいるかのような気持ちにさせてくれる贅沢なスペース。
今は亡きお父様も、お気に入りのアームチェアーに座っていつも庭を眺めていらっしゃったとか。
そしてそんなお父様を背後から何枚もお写真を撮り、その自然な笑顔の御写真が遺影として飾られています。
その後は、お母様のお気に入りの場所のようです。絵になりますね。

お母様がお雛様のお片付けをされている今年の御写真。
一つ一つ丁寧に心を込めて片付けられていらっしゃる御姿が、
胸が温かくなるような素敵なお写真なので御紹介させて頂きました。
(個人的に自分も親孝行せねばと思ってしまいました…)



庭園には枝ぶりの美しい松や大きなクスノキ、桜等様々な樹木が植えられています。
長い年月を経て大きく育った庭木が落ち着いた雰囲気を醸し出していました。
豊かな緑のお庭には鳥もたくさん訪れるそうです。
春には鶯、江戸川に近いことから珍しい白鷺が立ち寄ったことも。

レッスン棟から見える春の庭園

また四季折々のお写真も見せて頂きました。春の桜、夏のあやめ、秋の柿の木、
そして雪景色はまるで北国のようですね。
美しい表情を見せてくれる魅力的な庭園、お父様が愛されたそのままに
守り続けていらっしゃいます。

百寿のお母様
先程登場された素敵なお母様、なんとこの八月で100歳になられます!
㊗おめでとうございます!
実は御納品に伺った数日後に、お母様と百寿のお祝い旅行に行かれたとの事でお写真をお送り頂きました。

こんなにキラキラされた若々しく素敵な百歳のお母様に驚きです!
ショップ当時にも御来店いただきましたが、お変わりのない御姿に驚いてしまいパワーをいただきました。
お食事はすべて完食されたようです!
これからもお元気で素敵なお母様でいらしてください!

母屋に戻りますが、この邸宅にはお母様お気に入りのスペースがいくつもあります。
コーナーに作られた大きな窓からお庭を望める居心地の良さそうなリビング。
マルケッティのアームチェアーもこちらでお使いです。
窓の外に見えているのが、以前は蔵が立っていたという場所に建てられたピアノレッスン棟。
窓に掛けられたステンドグラスは光を受けてキラキラと。お客様がお作りになったものだそうです。
では、これから素敵なピアノレッスン棟にご案内いたします。

ピアノレッスン棟計画
お客様が初めてアビターレ・ショップに御来店になった2012年には、
既にご自宅の離れにピアノレッスン棟建築の計画があるとのお話でした。
そして生徒さん用のチェアーをお求め頂き、時が熟して2020年秋に竣工。
庭園に面したレッスン室にキッチンや水廻りも備えた平屋建ての建築です。 
レッスン室全体を見回してみましょう。

グランドピアノが二台並び、落ち着いた色調のインテリアといくつもの窓が印象的なレッスン室。
閉鎖された空間ではなく、母屋と同じように庭園を臨む建築をと希望されていました。

特に突き当りの大きな窓は、当初の設計プランでは他の窓と同様に腰窓だったのですが、
たってのご希望で大きな窓へと変更されました。あえて窓枠を床からを少し上げて、
外と内の境界をはっきりとさせています。
大きな窓は庭を額縁のように切り取り、テラスのガーデン・チェアーがポイントになっています。
それぞれの窓のブラインドは白や巾木と同色の焦げ茶ではなく、木目を感じる
柔らかい色目トープ色にされました。

桜の時期には窓から庭園を眺めながらお花見もでき最高のスポットです。

母屋の二階からレッスン棟を見た所。見事な枝垂れ桜はレッスン棟やお宅の
どこからでも楽しむことができます。

秋には柿が実り、豊作で縁起の良い季節を迎えます。
生徒さん親子で柿採りを楽しんでいる御様子はほっこりしますね。

また、レッスン室の左側には書斎コーナーをお作りになりました。
チェアーはリユース家具でお求めになった初期のマルケッティのモデルです。
壁紙はウィリアム・モリス。お色が地味すぎたと思われた時もあったそうですが、
絵画がお好きで額をいろいろと掛けてみると作品が引き立ち、
結果このお色で良かったとご満足されているようです。

レッスン棟完成
受け継いで下さったコンソールテーブルをレッスン棟のエントランスホールに
御納品するにあたり、
家具のコーディネートをさせて頂きました。計画より十年以上経ち、ようやく
完成致しました!
との嬉しいお声をいただきました。

エントランスホールに置かれていた 小ぶりなコンソールをレッスン室内に移動。
そしてマルケッティのアームチェアーは、先程御紹介した母屋のリビングコーナーへ。
レッスン室に入ってすぐのこちらのスペースは、レッスンに付き添いの方々の
待合スペースだそうです。
こちらでもマルケッティのチェアーをお使い下さっています。

コンソールは以前お求め頂いたイタリア・ARVE社の物。
絵画の下にコンソールを置いて絵画が引き立つコーナーが出来ました。
こちらの絵画は御兄様御夫婦からの贈り物だそうです。

お客様昨の素敵なガラスのオブジェ。富山のガラス工房でお作りになったそう。
安定感のある洋梨のまあるい形がチャーミングですね。
レッスン室にディスプレイをされた小物たち。
全てストーリーがありお客様が素敵なセンスで集められたコレクションへの愛着が伝わってきます。

コンソールを見届けながら

レッスン中生徒さんがピアノをお弾きになる時は、先生はマルケッティのアームチェアーが指定席との事。
入口の方を見るとお納めしたコンソールテーブルがちらりとドアからのぞきます。
お花は庭園で咲いていたものばかりで、至るところに優しさが満ち溢れていました。

アビターレショップご来店時に印象に残っていたコンソールテーブル。
アビターレループでリクエストをされ、半ば諦めかけていらっしゃいました。
お客様の願いも情熱的なものでした。
来るべきところに来たという感じで私達も嬉しかったです。
お母様もわざわざ家具の下を覗き込んで脚が素敵!とお喜び頂けたようです。
若々しい感性を見習わせていただきたくなりますね。

エントランスホールにお納めしたコンソールテーブルです。
三和土とエントランスホールはシャビーなお色のタイルで統一し、空間に繋がりをもたせています。
あえてシューズクローゼットは作らず広い空間が出来ました。
そしてこちらにも正面には外の景色を楽しむ大きな窓。
大きい窓越しに室内と同じタイルがお分かりになりますでしょうか。誘われる動線が広く感じさせます。

レッスン棟を出るとエントランスにも季節のお花が咲き乱れています。
母屋と庭園へ続く道が森の中に入っていくような東京では見られない光景です。

お客様宅ですっかり長居をしてしまい、帰る頃には月がうっすらと。
情景溢れる世界に酔いしれてしまいました。
お客様はこの地で生まれお育ちになり、百寿のお母様と仲良くお暮しになっています。
この地でどのくらいの多くの方達が人との交流を楽しんでいらっしゃるのだろうと…
感慨深い気持ちになり、良い気を頂戴致しました。
御先祖様が守り神になって微笑んでいるのでないのでしょうか。
御協力をいただきまして誠に有難うございました。