【リブレリアと共に 】
マルケッティ家具の魅力のひとつでもある『リブレリア』シリーズ。
4㎝厚の無垢材を用いて1㎝単位でオーダーできるシステムはとても画期的なもので、
アビターレオープン当時からたくさんのオーダーを頂きました。
初期の頃は、壁一面の本棚や収納付のデスクなど特に大型のリブレリアを
御希望の方が多くいらっしゃいました。
そして最近、お問い合わせが増えたのは
『引っ越しをすることになったけれど、我が家のリブレリアは
解体して新居に持って行くことができますか?』
というご質問です。
そうなんです、リブレリアは基本的に釘を使用せずに
板につけられたレールを組み合わせて形を作っていく『組立家具』。
造作家具のようなイメージのある大きなリブレリアも、
お引越しに合わせて他の場所へ持って行ける場合がほとんどです。
【リブレリアの解体・組立について 】
一般的な工務店や引越業者の方でも対応可能な場合がほとんどです。
下記ブログより、壁面のリブレリアを組立・施工している様子がご覧頂けますのでご参考下さい。
御不明な点はお気軽にアビターレループまでお問い合わせ下さい。
K様と一緒に Libreria!リブレリア!りぶれりあ! 最終回
そして先日も、リブレリアを長年御愛用のお客様を訪問する機会がありました。
お客様はオランダのヒンデローペンという村に伝わる木製品(家具や鞄などの日用品)に
絵付けする技術を習得、今ではその魅力を発信する第一人者として
多くの愛好家の方々にヒンデローペンの技法を指導されていらっしゃいます。
1999年、ヒンデローペンのお教室を開かれるにあたり
お持ちのコレクションを飾る棚としてリブレリアをオーダー頂いたのが
お客様とアビターレの出会いでした。
オランダの小さな田舎町ヒンデローペンという村に伝わる伝統工芸ですが
かつてはあまり知られていない存在だったそうです。
当時いくつかあった工房も衰退の危機にあり、
貴重な職人の作品が消滅してしまわないようにと作品を集められたとのこと。
『この世界を全てとじこめた、百科事典のようなものを作ろう』と思われたお客様。
もちろんコレクションを飾る棚にもこだわりがありました。
デコラティブな物を飾るのだから外側はシンプルで質の良い物を、という事
また『職人が作ったものを職人の家具に入れたい』ということでした。
光栄なことにお選びいただいたマルケッティのリブレリアは、
お持ちのコレクションに合わせて棚の間隔などが綿密にプランされました。
そうしてお教室を始めてから、次第に生徒さん・愛好家の方々が増えて
お教室も何度か移転されていますが、そのたびにリブレリアは
貴重なコレクションと共に次の場所へとお引越しをしています。
そして先日、リブレリアをお納めして以降初めてお教室をお尋ねしました。
まるで最初からあったように壁面にぴったりと納まったリブレリア。
その中に整然と並んだヒンデローペンの工房の貴重な作品。
それぞれの工房の特徴が素人ながら感じられました。
絵付けされている物はお皿やお盆、木靴やランドセルのような鞄まで。
オランダ北部のヴァイキングの流れをくむ小さな町で、
冬場漁に出る事のできない時の男性たちの仕事だったそうです。
お客様の思いがいっぱいに詰まったコレクションですが
いずれ今のお教室を閉じられる時は、このコレクションとリブレリアは一体のまま
公の場に寄贈して今よりも多くの方々に見て頂きたいとお話しされていました。
『一生大事にします、と言って求めたリブレリアですけれど
ヒンデローペンと一緒に私が所有してしまうのは何か違う気がします』
そうお話しされていたお姿がとても印象的でした。
造作家具のような壁面家具のリブレリアが、こうやってお客様と共に
色々な場面でまたお使い頂けるのはとても嬉しく思います。
Marchettiの魅力 Brand storyにもリブレリアについて
御紹介していますのでぜひご覧下さい。